水無月のつれづれ日記

アラサーOLの関心ごと

専業主婦ライフを楽しむには自尊感情が必要だと思った話

先日、学生時代からの友人が結婚しました。

県内ではそこそこ名門という位置づけの私大を卒業後、得意の英語を活かして専門商社で営業アシスタントとして働いていた友人。

就職したての頃は帰宅も遅く、人間関係に悩むことも多かったようですが、入社して10年近く経ち中堅ポジションになった今では自分の裁量で仕事ができるようになり結構楽しく働いているようでした。海外旅行とホットヨガを楽しむ絵に描いたような独身OLだった彼女。

大きな会社の子会社で休みも多く有給も取りやすい。なんなら生理休暇だって取れる。お給料も悪くない。産休育休も当然の権利として保障されている。

旦那さんの職場も近く、メーカーだから転勤の可能性も低い。

 

正直うらやましいくらいの環境です。だから当然のように仕事は続けるんだと思っていたんですが、彼女に聞いたら「あ、辞めることにした!」とのこと。

驚いてなぜ辞めるのか聞いてみたところ、「彼から仕事は続けてもやめても良いって言われてどうしたいか考えてみて、今までずっと働いてきたから専業主婦の生活というものを経験してみたいと思った。」とのこと。別に仕事が辛いとか、家事と両立ができないほど忙しいというわけではないようでした。

 

働くことが自分にできる人生最大のリスクヘッジだと考えている私は、彼女が「専業主婦の生活どんなものか試してみたい」という軽い気持ちで今の恵まれた職場環境を手放すのがどうにも理解できず、本当にそれで良いのかとおせっかいにも何度も聞いてしまいました。

だって一度やめたらもうそこには戻れないし、30代女性の転職はどう考えても厳しい。好景気と言っても事務職の求人は少なく倍率は高い。

子どもができてどうしても両立が難しいというならまだ分かるけれど、今はまだ子どももいないし彼女なら家事と仕事を両立しながら自分の時間を楽しむことも十分できるはず。

 

それでもあっけらかんと「ずっと働いてきたから、環境変わるのも結構楽しみなんだ~ハーブでも育てようかな!」と笑う彼女を見て、言いようのない焦燥感を感じました。

 

そこでもし仮に、私が働かなくても金銭的に全く問題のない環境に置かれたらどうするか考えてみました。

旦那がアラブの大富豪とか秋元康レベルの高収入だと仮定すると思考停止して「仕事やめて遊んで暮らします!ひゃっほい!!」となるので、年収1200万くらいだと考えてみる。

 

年収が1200万円あったら生活には困らないし、私が働いて数百万稼いできたところで家計に大した影響はない。生活レベルを上げなければ教育資金や老後の生活資金に困ることもないだろう。

家事をきちんとやって、子どもができたら育児にいそしみ、自由な時間ができたら習い事をしたり美味しいランチを食べに行けばよい。

うむ、最高である。

 

だがしかし

 

最高だけど、実際にそんな生活をしてもきっと私は楽しめないだろう。

 

それは何故か。しばらく考えてみて、「仕事をしてお金を稼いで社会貢献していないと自分には価値がない」と心の奥底で思っていることに気が付きました。

任された仕事に全力で取り組むことで会社に貢献し、お金を稼ぎながら家事もこなすことで家族に貢献し、納税していることで社会に貢献している。だから私には価値がある、と無意識にですが思っていたんですね。

だから仕事がなくなると自分には価値がなくなり、何のために生きているのか分からなくなってしまう。養ってもらうことで旦那さんに対して引け目を感じ、言いたいことも言えなくなってしまうかもしれない。

 

わー、私って結構寂しい奴だったんだな。自分の存在価値を他者に見出していたのか。

 

きっと先述の彼女を含めて専業主婦ライフを楽しめる人というのは、「私は私であること自体に価値がある」と思える人なんでしょう。だから私と結婚した旦那さんは幸せであり、養ってもらうことに感謝はしても引け目を感じる必要はないと。

もちろん専業主婦だってやることはたくさんあって大変だと思うし、家事があまり好きじゃない私は仕事の代わりに家事を完璧にやれと言われたらそれはそれで苦痛です。町内会とか、各方面の人付き合いも今より大変になるでしょうし。

 

それは承知の上ですが、専業主婦として人生を楽しめる人の自尊感情の高さと心の余裕はなんだうらやましく感じます。この差は生まれ持った気質と生育環境ががっつり影響していると思う。

 

ちなみに私は専門職でバリバリ働いている女性、特に仕事と子育てを途方もないエネルギーと才覚で両立させている女性にもジクジクとコンプレックスを刺激されるので自分がなんともめんどくさいです。笑

結婚はしているけど子どもはおらず、仕事はしているけどそんなに稼げていない中途半端な状態だからいろんな人が羨ましくみえてしまう。

コンプレックスがあると他人の生き方が気になるけど、こじらせて変なマウンティングはしないように気を付けたいと思います。

 

とりあえず仕事を頑張って、次の休みは好きなことだけやって過ごそう。暇だとろくなこと考えない。